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高速な信号を伝送線路を通して伝送する際、

その末端でのインピーダンス不整合に伴う信号の反射、 

そして、反射による波形の歪みを防ぐために、

線路を適切な方法で終端することが必要となる。 

このような終端の適切さは、VSWRや 反射減衰量(リターンロス)として

数値化することができる為、 弊社では、シュミレーションによる最適値の

算出を行っています。

 
基本的な終端の方法:

1.直列終端
 信号源側に直列に抵抗を挿入し、 信号源インピーダンスを線路の

 特性インピーダンスと整合させる。 

 古典的な高周波伝送路においては 負荷側の並列終端と組み合わせて

 用いられる場合が多いが、この場合には負荷に供給される電圧が半分に低下する。 

 負荷が高インピーダンスの場合 (負荷端を終端しない場合) には、

 定常時に終端抵抗が電力を消費しないというメリットがあるが、 

 線路の途中の信号波形は負荷端からの反射によって歪むことになる。 

 デジタル回路においては、 特性インピーダンスと整合していない直列抵抗であっても、

 ダンピング抵抗として機能して 余計な振動 (リンギング) を抑制させられる場合もある。


2.並列終端
 線路の負荷端に並列に抵抗を挿入し、 負荷端のインピーダンスを線路の

 特性インピーダンスと整合させる。 

 シングル・エンド信号の場合、 終端抵抗はグランドとのあいだに接続することも、 

 他の基準電圧とのあいだに接続することもできる。 

 平衡伝送の場合、 終端抵抗はそれらの信号線のあいだに接続されることが多いが、 

 その半分の値の抵抗を それぞれの信号線とグランドなどとのあいだに接続する場合もある。 

 双方向のバスでは、線路の両端を並列終端する場合が多い。


3.テブナン終端
 並列終端の変形であり、 シングル・エンド信号の並列終端の場合に信号源に

 要求される 非対称な駆動能力を緩和するために、信号線とグランドとのあいだと

 信号線と電源レールとのあいだの双方に抵抗を接続する。 

 それらの抵抗は、その並列抵抗が線路の特性インピーダンスと一致するように選択される。

 最も単純なケースではそれらの抵抗は等しい値とできるが、 信号源の駆動能力

  (例えば、シンク能力の方がソース能力よりも高いロジック IC も多い) や、 

 伝送線路が駆動されていない時 (そのような状態になり得る場合 ―― バス構成では普通はそうなる) 

 にどのような電位としたいかなどに応じて、抵抗の比率を変えることもある。 


4.RC 終端
 これも並列終端の変形であり、 並列終端やテブナン終端の場合に問題となることがある。 


 定常時の消費電流を低減するために、 

 抵抗と直列に適当な大きさのコンデンサを接続することによって、 

 高周波的には線路の特性インピーダンスと等しいインピーダンスでの終端を達成しながら、 

 定常時には終端が電流を消費しないようにする。


 基本的には、終端抵抗は伝送線路の特性インピーダンスと一致するように選択すれば

 良いのであるが、周波数が高くなると線路に接続される部品の端子間容量も無視できなくなり、 

 単純に特性インピーダンスと等しい値の抵抗で終端しただけでは満足な結果が得られなくなるかも知れない。 

 このため、場合によっては、

 所望の周波数における VSWRや反射減衰量(リターンロス)の値が

 目標に達するように、 あるいは波形の歪みが少なくなるように、

 伝送線路や終端を微調整することも必要となり得る。

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