バス・インターフェースの選び方 | パターン設計開発支援サイト
バス・インターフェースは、様々なデバイスやモジュールを接続するためのインターフェースで、
オリジナルから規格化されているものまであります。
バス・インターフェースを選ぶ若しくは構築する場合、まずは下記をチェックします。
a) 経路
① 基板上 ② 基板対基板のコネクタ接続 ③ ケーブル接続(ケース内)
④ ケーブル接続(ケース外) ⑤ 無線
d) ノード数と接続方法
① 1対1 ② スター接続 ③ チェーン接続
c) バスのマスター(ホスト)とスレーブ
① マスター固定 ② マスターを固定しない
d) 通信速度
e) レスポンス
f)通信相手
g) 拡張汎用性
なお、通信相手が既存の場合、バスを選ぶ必要は有りませんが、
他の項目を確認してしないとデバイスや機構設計で矛盾が生じます。
●バスの適正
バスには設計思想があります。
下記のバスでカテゴリ分けしてみます。
PCI,PCI Express,I2C,SPI,PATA,SATA,RS232C,RS485,CAN,USB,Bluetooth,Ethernet,Wi-fi,
VGA,HDMI,DisplayPort
a) 経路
基板(①or②)・・・ PCI,PCI Express,I2C,SPI 無線(⑤)・・・ Bluetooth,Wi-fi
ケーブル(③or④)・・・ 上記以外
b) パラレル or シリアル
パラレル ・・・ PCI,PATA シリアル ・・・ 無線を除く左記以外
c) 採用される分野
パソコン内部拡張:PCI,PCI Express
パソコンストレージ拡張:PATA,SATA,USB(HS,SS)
汎用的な機能拡張:I2C,SPI
ペリフェラル拡張:RS232C ,RS485(産業),CAN(車載,産業),USB(PC),Bluetooth(IoT)
ネットワーク:Ethernet,Wi-fi
画像出力:VGA,HDMI,DisplayPort
d) 開発難易度
ハード 難 ・・・ PCI Express,SATA,USB(SS),Ethernet(1000BASE以上),Wi-fi,HDMI,DisplayPort
ソフト 難 ・・・ USB(ホスト),Ethernet(応答性や機能による),Wi-fi
●ライセンス,ロゴ認証,バージョン,デバイスID,電波法対応
バスは様々なデバイスを跨いで使うため使用時にルールが決まっているものがあります。
使うバスについて事前調査しておきましょう。
a) ライセンス
有償,無償,規格団体への加盟などライセンス形態が違います。
例) USB ・・・ フリーのライセンス
HDMI ・・・ 製品毎に払う有償ライセンス
b) ロゴ認証
規格に定められた機能や特性を試験機関が確認してパスしたことを示すマークです。
USBの矢印マークのロゴが該当します。USBを示すマークではありませんので注意しましょう。
c) バージョン
積極的に次世代規格の開発が続いているUSB,Bluetooth,Ethernet,Wi-fiなどは、
様々なバージョンがあります。バージョンによって全く別物です。
d) デバイスID
PCI Express,SATA,I2C,USB,Bluetoothなど様々機能を持つデバイスが接続されるのを
前提としたバスの場合、デバイスを識別するためデバイスIDを持ちます。
デバイスIDは、バスの規格団体が管理していたりルールを決めています。
ルールに従って使いましょう。
e) 電波法対応
無線で使用する電波は、周波数と強さに規制(電波法)があります。
製品にする場合には認証を受ける(技適マーク=技術基準適合証明or技術基準適合認定)方法と
認証済みモジュールを組み込む方法があります。
実験的に使う場合でも、強すぎる電波は規制がありまので注意しましょう。


- TTL とCMOS 回路のインタフェース
- マイコンやFPGAでI/O電圧が3.3V時の注意点
- マイコン、FPGA、インターフェースIC等で,I/O電圧が異なる時の対処法①
- マイコン、FPGA、インターフェースIC等で、I/O電圧が異なる時の対処法②
- EMC のためのコンポーネントの選択
- EMC対策の部品の選択(抵抗編)
- EMC対策の部品の選択(コンデンサ編)
- EMC対策のデジタル回路の設計(1)
- EMC対策のデジタル回路の設計(2)
- 「SI」、「PI」とは
- スイッチング電源によるノイズ問題
- 電子部品で取扱う波形の性質
- LVDSについて
- デジタルICの電源ノイズとデカップリング回路の必要性(1)
- デジタルICの電源ノイズとデカップリング回路の必要性(2)
- デジタルICの電源ノイズとデカップリング回路の必要性(3)
- デジタルICの電源ノイズとデカップリング回路の必要性(4)
- 分布定数回路の必要性
- 伝送ラインの等価回路(l<<λ)
- sin波形
- 終端処理
- プロービングとテストピン
- 回路設計者と難燃性
- 基板レイアウトと熱
- 様々なインターフェースを使いこなすには
- バス・インターフェースの選び方
- 汎用深堀① チップ抵抗 前編
- 汎用深堀② チップ抵抗 後編