マニュアルソルダリングの要点は
①接合部の清浄化
②ソルダリング用こて先の設定温度、加熱位置と加熱時間などの 加熱条件
③ソルダ供給の量、供給タイミング及び供給方法
の3点が挙げられます。
上記の3点の条件設定、作業の安定性を確保することは容易ではありません。
マニュアルソルダリングにおける不良は、上記の3点の不適切さに
起因しているものが殆どで、その対策はそれらの項目の条件設定、
作業を見直すことです。
不良項目 | 原 因 | 対 策 |
---|---|---|
ぬれ不良 | こて先の加熱位置が不適切 | 接合部全体を加熱できる位置にこて先を当てる |
ソルダの供給位置が悪い | ソルダが全体に回るような位置にソルダを供給する | |
加熱温度が低く加熱時間が短い | 接合部の熱容量に適した温度、時間でソルダリングを行う | |
ソルダ量 過剰・不足 | こて先の酸化、炭化物の付着により、 ソルダ量のコントロールが不安定 | こて先の酸化防止や清浄化などのメンテナンスを行う |
線ソルダの径が不適切 | 接合部に合わせた適正なソルダ径の線ソルダを使用する | |
ソルダの供給量が不安定 | ソルダを安定して供給できる作業姿勢を確保する | |
品質基準の理解不足 | 品質基準をしっかりと理解する | |
フローアップ 不足 | ソルダの供給量不足 | 接合部に合わせた適正なソルダ量を供給する |
ソルダを供給するタイミングが不適切 | 加熱後速やかにソルダを供給する | |
加熱温度が低く加熱時間が短い | 各接合部の熱容量に適したこて先を選定し、 適正な設定温度・加熱位置でソルダリングを行う | |
ウィッキング 不良 | ソルダの供給量が多い | 接合部に合わせた適正なソルダ量を供給する |
設定温度が高い | 接合部の熱容量に適した温度でソルダリングを行う | |
ソルダリング時間が長い | 接合部の熱容量に適した時間でソルダリングを行う | |
表面あれ | こて先の設定温度が高い | 接合部の熱容量に対して適正な温度に設定する |
ソルダリング時間が長い | 接合部の熱容量に対して適正な時間でソルダリングを行う | |
度重なる加熱のみによる補修 | ウィッキングワイヤなどでソルダを除去した後、再ソルダリングを行う | |
コールド ジョイント | こて先設定温度が低い | 接合部の熱容量に対して適正な温度に設定する |
ソルダリング時間が短い | 接合部の熱容量に対して適正な時間でソルダリングを行う | |
こて先の当てる位置が悪い | 適正な加熱位置でソルダリングを行う | |
基板の 加熱損傷 | こて先設定温度が適正でない | 接合部の熱容量に対して適正な温度に設定する |
加熱時間が短い | 接合部の熱容量に対して適正な時間でソルダリングを行う | |
基板加熱中に機械的ストレスを加えた | 接合部に機械的ストレスを与えないようにソルダリングを行う |

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